特集:
2008/02/26 日記<マネジメント・バイアウト>
マネジメント・バイアウト
マネジメント・バイアウト(MBO、Management Buyout、経営陣買収)とは、会社の経営陣が株主より自社の株式を譲り受けたり、あるいは会社の事業部門のトップが当該事業部門の事業譲渡を受けたりすることで、文字通りのオーナー経営者として独立する行為のこと。会社の経営陣は、会社のオーナーから会社の経営を委託された者であって、必ずしも会社のオーナーである株主などの出資者とは一致しないことから、経営陣による買収が取り上げられる余地がある。他者による当該会社の買収への対応策としてとられることもあれば、いわゆる「雇われ社長」などとして会社の経営に参画したものが、当該会社を自己の所有とするためになされる場合もある。多くの場合は会社の商号や屋号等もそのまま引き継ぐため、日本においてはいわゆる「暖簾分け」になぞらえられることが多い。なお、経営陣ではなく従業員が株式を譲り受けるような場合をエンプロイー・バイアウト|EBO(Employee Buyout)、経営陣と従業員が共同で株式を譲り受ける場合をMEBO(Management and Employee Buyout)、買収後に経営陣を外部から招聘するLBOのことをマネジメント・バイ・イン|MBI(Management Buy-in)という。
パターン
:企業グループの中のある会社が、グループの経営戦略・経営方針の変更によって、グループから分離することになったときMBOの手法が用いられることがある。*非公開会社化
:最近、上場企業について、機関投資家等に対するインベスター・リレーションズ|IRコストの高騰、さらには敵対的買収からの究極的回避策として、経営陣がMBOにより市場の株式を買い集め、上場を廃止し非公開(譲渡制限)とするケースも見られる。上場企業という価値を捨てることは、不合理なようであるが、被買収リスクから解放される、株価動向や、機関投資家の買い付けや放出、株主の意向に一喜一憂しなくて済むなどのメリットがあり、経営陣自身を含めて資金が豊富なため、市場から資金を調達したり、知名度を向上したりする必要性の少ない企業にとっては一つの選択肢といえる。
増えてきた背景
MBOは1980年代から米国で活発化し、日本においては90年代後半より徐々に浸透した。日本でMBOが用いられるようになってきた背景には、90年代後半の景気低迷に伴い、企業が合理化を進める上で、事業構造再編の一手段として用いたことがある。つまり、周辺事業を拡大し続けてきたが、多角化し過ぎ資産規模が膨らんだ割には収益性は低下した。このため、本業との相乗効果が希薄な関連事業を整理し、資金効率を向上させるため、子会社・関係会社を売却して売却資金を得ることを目的として、MBOが注目された。また2005年頃からはアクティビストや一部外国人株主による企業に対する増配/自社株買い等の要求が強まってきたことが企業の非公開化志向を強めているとの指摘もある。
メリット・デメリット
メリット
デメリット
原資の調達
MBOに必要な資金は、本来であれば会社を買い取る側の経営陣の自己資金によるべきであるが、買収する側(経営陣)が買収に十分な資金を持っていない場合、実際にはいわゆるプライベートエクイティ ファンド(PE)などの協力を仰くのが一般的で、MBOの結果、資本的にはPE等が主宰する投資組合が大株主となるケースが多く見られる。なお、PE等は当該企業の企業価値をさらに高めた上、IPO(株式(再)上場)させるか、他の企業に株式を売却するなどして、資金回収を図る。特に、上場企業の経営が若干悪化し、若干余裕がある場合に、経営再建の際の株主の影響を排除するために、この手法がとられる場合が多い。このようなケースでは、再建が軌道に乗ってきたところで再上場する場合も多い。このようなMBOは、買収先のキャッシュフローと資産を担保にした借入金で調達するという意味においては、LBO(レバレッジド・バイアウト)の面もある。また、近年の日本のMBOでは銀行借入以外に劣後ローンや優先株といったコンポーネント(所謂「メザニン」)を組み合わせることで、調達手段の分散と調達金額の増加を図る方法が普及しつつある。
日本における主なMBOの例
20世紀頃(〜2000年)
2001年以降
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